くっつくのか、くっついているのか ガウリナ語り1

2次創作的には、『原作終了時に意志の疎通はない』が通説のようなのですが。
ぶっちゃけ私……
『原作終了時にはすでにくっついてる』
んじゃないかと思ってるんですよねこれが!!

オッズというか、『ここだろう』と思ってる配分はこんな感じ↓
1 15巻の幕間、ルーク戦の後 65%
2 1部と2部の間 15%

3 原作終了後(要するにまだくっついてない) 10%
4 11巻と12巻の間 5%
5 13巻と14巻の間 5%


○男連れで実家に帰る

もっとも疑問に思っているのは、例のブドウ発言に対するリナの反応です。
「お前の実家に行こう」→「それどういう意味か分かってんの?(照)」
ってことなんですが……。

スレイヤーズ世界の結婚観にもよると思うのですが、長く旅をした相棒と一緒に実家へ帰るって、そんなにおかしいですかね……?
しかも、大きな戦いの後。
まだ18の女の子が、3年も実家に帰ってない状態。
「次どこ行く?」「お前の実家なんてどうだ?」
……おかしくないと思うんだけどなあ……(悩)。

さらに、2巻のラストと8巻のラストで、リナ自身の独白に「次どこ行こう。実家にでも帰ろうか」というような言葉があります。
ガウリイを置いて1人で、というニュアンスではなかったし、そうなると一緒に帰るつもりだったんですよね。
ですから、『男連れで帰る=結婚』という文化ではないんじゃないかなと。
まあ、リナが自分で言い出すのと、ガウリイが言い出すのとでは、ニュアンスが違う部分もありますが。

そんなわけで私としては、リナがガウリイを相棒として連れて帰るのはごく自然なことに思えまして、15巻でのリナの反応に対して、非常に非常に違和感があるのです。

でも、もし2人の間に何かしらの男女の関係があったとしたら、まるで意味は違ってきます。
恋愛関係にある相手から「お前の実家行こう」なんて言われたら、それはもう激しく動揺しますわ。

その疑問を補強しているのは、15巻のラストシーンでリナが突然ガウリイの行動に対し『こいつわかっててやってるんじゃ?』というツッコミを(しかも2回も)入れたことです。
それまでガウリイのことをただのバカ扱いしてたのに……。ルーク戦の時だって、ルークと戦うと言ったガウリイに対し、『あんた状況わかってる?』とひどいお言葉だったのに(笑)。

ルーク戦から実家発言まで数日の空白期間があるのですが、この間に『ガウリイは本物のバカってわけじゃないかも』と考え始める心境の変化があったのではないか……と考えるのが自然に思えます。
もちろん1番のポイントはルーク戦〜その後のガウリイの態度が大人だったせいでしょうが、ガウリイの前で泣きだした時にも『バカのくせに』などと言っていて、『バカじゃないのでは?』と強く疑っているラストシーンとはまた違う印象を受けました。
この後の数日間で、リナにゆっくり心境の変化が起こったのではないかと考えるゆえんです。

まあ単純に言ってしまえば、最初読んだ時、『あ、くっついたんだこの2人』とごく自然に思ったんです。
2次創作を読み始めて、『くっついてないという解釈もアリだったか!』と思ったくらいでして……。
まあ、原作終了後にくっつく方が好きに妄想できて面白いから書くんですけどね、可能性の1つとして(笑)。


○第2部での変化

そうやって態度の変化に注目してみると、第1部から第2部の変化も気になって来ます。
第2部に入ってからの2人の淡泊さ、そしてそれに反する親密さ。
それまではけっこう照れたりしてたのに、全然と言っていいほど照れなくなった……。
守られて当たり前、一緒にいて当たり前、みたいな会話にもう、『どうなっちゃのかこの2人は』と思ったのは私だけじゃないはず。
ここからはもう、だいぶ深読みですが。

特に気になるのは、ルークの態度でしょうか。
ルーク&ミリーナは成就してるかしてないかはともかく恋愛の絡んだ関係です。ルークの視線から見ると『らぶらぶかっぷる』ということのはずです。
ところが、ルークはガウリイとリナのことを『俺たちと同じ関係』という前提で話してるんですよ。目立つのは10巻や14巻。

あと、12巻で魔族に襲われた時、ミリーナを心配して抱きしめるルークを見たリナが、その後ガウリイに同じような反応しないかなーと微妙に期待してたこと。
上記の通り、ルークはミリーナのことを好きだって公言してるわけで、厳密には相棒という関係ではないわけです。
リナがガウリイに対してした期待っていうのは、要するにガウリイが自分を好きだと思ってるんですよね。保護者レベルかそれ以上かは別としても、まあかなりの自信だなと。

2人が照れそうなものなのに照れてないシーンの代表としては、12巻でおんぶをルークにからかわれたところ。
リナは怒ってますが、けして照れてはいないんですよねー。
ガウリイに至っては、『いいじゃないか、おんぶくらい』とまで。



重破斬の後、何の波紋もなしってこともないだろう……? という引っ掛かりもあり。

そんな諸々の疑問から、第1部の後そのままくっついていた、だからこそ第2部では逆にいちいち照れなくなった、という解釈もアリかなと思っています。

 

まあ単純に相棒としての絆がむちゃくちゃ深まっていたという解釈も普通にアリなんで、私の中の可能性としては15巻幕間より低いんですけどね。

一応ざっと確かめたんですが、11巻以降、2人が別部屋に泊まっているという明確な記述は見当たりませんでした(笑)。
第2部時点ではくっついてたとしてもプラトニックの可能性は高いと思ってますが、妄想のために一応。


○神坂先生のインタビューとか

実のところ、『原作終了前にくっついてた』説を強く支持するようになったのは、りーでぃんぐのインタビューを読んだ時だったり。

もうこれは私の受け取った感覚でしかないのですが。
他の媒体も含め、インタビューをいろいろ見ていると、もう先生の中では早い段階で『くっつくだろこれは』という思いがあったのではないかなあと感じます。
同時に、商業的に2人をくっつけるわけにはいかなかったというのも推察されます。

そこで、『実はもうくっついてるんだけどね』と思いながらあえて曖昧にぼかしまくったってことはないか? と。
第2部では、あえて現在の関係性を匂わすような描写を省きまくったってことはないか? と。邪推してしまうわけです。
いや邪推なのはよく分かってますけど(笑)。
でも可能性としてはありうると思うんだよなあ……。
だって第1部ではけっこうちょくちょく片思い的描写があったのにさー……?

 

そんなこんなを総合すると、最初の可能性配分になりました。

はい、長々とお付き合いありがとうございました(笑)。
これだけは言っておきたかったんですわ……。

(09.10.04)

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